アンガーマネージメント事例紹介

2026-06-30

怒りとうまく付き合うために ― アンガーマネジメント講習会


先日、柏キャンパスでアンガーマネジメントの講習会を行いました。

私は普段、キャリアカウンセラーとして学生の皆さんと関わるとともに、日本アンガーマネジメント協会のアンガーマネジメントコンサルタントとしても活動しています。

今回の講習では、「怒りとはどのような感情なのか」「なぜ私たちは怒るのか」、そして「怒りと上手に付き合うためにはどうすればよいのか」を、身近な例を交えながら一緒に考えていきました。

「怒り」は悪い感情なのでしょうか?

「怒り」と聞くと、どうしても悪いイメージを持ってしまいがちです。

実際、怒りに任せて行動すると、人間関係を悪くしたり、その場の雰囲気を壊したり、冷静な判断ができなくなったりすることがあります。怒ることそのものに疲れてしまうこともありますね。

しかし、怒りには悪い面だけがあるわけではありません。

自分の気持ちを相手に伝えたり、自分自身を守ったり、「これは私にとって大切なことなんだ」と気づかせてくれたりする役割もあります。時には、怒りが「もっと頑張ろう」「この状況を変えよう」という大きなエネルギーになることもあります。

大切なのは、怒りをなくすことではなく、怒りに振り回されないことです。

怒りの裏側には、別の気持ちが隠れています

アンガーマネジメントを学ぶうえで、ぜひ知っておいてほしいことがあります。

それは、怒りの裏側には、別の感情が隠れていることが多いということです。

たとえば、不安、悲しみ、心配、寂しさ、恐怖、苦しさ、悔しさ、傷ついた気持ち、後悔、罪悪感などです。

「どうして分かってくれないの!」と怒っているとき、本当は「分かってもらえなくて悲しい」と感じているのかもしれません。

「なんで連絡してくれないの!」という怒りの奥には、「何かあったのではないかと心配した」「大切にされていないようで寂しかった」という気持ちがあるかもしれません。

怒りは、そうした心の内側にある感情を守るために表に出てくる、防衛感情でもあります。

ですから、怒りを感じたときには、「怒ってはいけない」と無理に抑え込むのではなく、「私は本当は何を感じているんだろう?」と、自分の心に問いかけてみることが大切です。

私たちを怒らせる「べき」とは?

もう一つ、講習で大切にお伝えしたのが、私たち一人ひとりが持っている「べき」という考え方です。

「時間は守るべき」
「約束したことは必ず守るべき」
「LINEが来たらすぐに返信するべき」
「子どもは親の言うことを聞くべき」

私たちは、それぞれたくさんの「こうあるべき」を持っています。

ところが、その基準は人によって違います。

たとえば、「待ち合わせには10分前に着くのが当然」と思う人もいれば、「約束の時間に間に合えばいい」と考える人もいます。LINEも「読んだらすぐ返信するべき」と考える人がいる一方で、「時間があるときに返せばいい」と考える人もいます。

どちらかが必ず正しく、どちらかが間違っているということではありません。

問題になるのは、自分の「べき」と相手の「べき」が違ったときです。

自分にとっての「当たり前」が相手にとっても当たり前だと思っていると、その期待が裏切られた瞬間に怒りが生まれやすくなります。

だからこそ、怒りを感じたときには、

「私の『べき』は、本当に絶対なのかな?」

と考えてみてください。

相手の考え方を何でも受け入れる必要はありません。でも、「自分とは違う『べき』を持っている人もいる」と分かるだけで、怒りとの付き合い方は少しずつ変わっていきます。

怒りは「使い方」によって力にもなる

講習では、スポーツ選手のエピソードも取り上げました。

思うような結果が出なかったときに感じる悔しさや怒り。それを誰かにぶつけるのではなく、「次こそは」という集中力や行動のエネルギーに変えることができれば、怒りは前へ進む力になります。

これはスポーツに限ったことではありません。

勉強でも、仕事でも、人間関係でも、「悔しい」「納得できない」という気持ちを、自分を成長させる方向へ向けることはできます。

アンガーマネジメントは、単に「怒らない人になるため」のものではありません。

怒る必要のあることには上手に怒り、怒る必要のないことには振り回されない。

そして、自分の感情を理解し、自分で選択して行動できるようになることが大切なのだと思います。

アンガーマネジメント検定にもチャレンジ!

今回、柏キャンパスの学生の皆さんには、学んだことを形にする機会としてアンガーマネジメント検定にもチャレンジしてもらいました。

結果は……

43名が受験し、39名が合格💮

さらに、平均点は87点!

合格ラインが66点ですので、とても素晴らしい結果でした。

資格を取得することももちろん嬉しいことですが、今回学んだことは、これから社会に出て、さまざまな人と関わっていく中でもきっと役立つはずです。

怒りを感じることは、決して悪いことではありません。

怒りを感じたときこそ、その奥にある自分の本当の気持ちや、自分が大切にしている「べき」に気づくチャンスです。

自分の感情を知り、相手との違いを知り、怒りとうまく付き合っていく。

今回の講習が、学生の皆さんにとって、自分自身をより深く知るきっかけになってくれたら嬉しく思います。

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